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『ベストフレンズ・ウェディング』 ★  リアルな結末にあなたは泣く、か?
ジュリア・ロバーツ/キャメロン・ディアス/

 これまたこのページでとりあげるまでもない大メジャー作。さすがブロック・バスターという感じ、贅沢だし、そつもない!
 ただ僕個人としては、最後まで誰にも感情移入できなくて、それが★になっちゃった主な原因です。キャメロン・ディアスはすごくいい娘には描かれているものの、ジュリア・ロバーツの手前、描きこみ方が深くはないし(所謂GF役にやや近い扱い)その主役、ジュリア・ロバーツは…バタバタならバタバタ、クールな侠気(?)ならそちら、とどちらかに決めてもらったほうが僕には入り易かったかな、と思います。ちょっと煮え切らなくて…。このあたり、この映画の本来の対象である若い女性はどう感じるんだろう? むしろアレがグッとくる線、アレでむしろOKなのかな?… 男性陣についても付言しておくと、主役の彼は、口もとの疵がチャーミングですね。でもそれだけじゃむろん感情移入はできないし、もちろんゲイの彼にも僕としては…。
 脇道ですが、音楽は5曲、6曲と大量にバカラックがフィーチャーされてました。最近多いですよね、都会的なコメディでバカラック、というもの。子供の頃さんざんバカラックを聴いてきた世代の僕からみればちょっと複雑ですが、まぁ、作り手もちょうどその同世代になりつつある、ということでしょうか。
 そのバカラックの『I say a little prayer』の大合唱のシーンなどを観れば――いや、そもそもオープニング(いうまでもなく、バカラックのチューン!)からずっとこの作品は、音楽映画、歌映画を現代的に、というチャレンジを行ってもいます。いうまでもないことですが、タイトルバックなんて100%、ハリウッド、黄金期のゴージャスなミュージカルへのオマージュですよね。観ていて嬉しくなりました。でもそれだけにかえって僕にはエンディングが…。中盤以降、全観客が想像する、基本的にはそのままの、しごく妥当な結末なのですが、それが僕にはどうにも寂しくて…。
 基本的に僕は「コメディでなにも結末にリアリティを求めなくっても…」と思う人です。コメディは夢の世界ですが、リアリティがなければ誰もグッときませんよね。いい換えれば、夢をみるためにはその夢を支えるリアリティが実はいちばん大事、ということになります。で、そのリアリティの作り方はいくつかあるでしょうが、僕は、お話しの中でこそ、こつこつリアリティを積み上げて行って、エンディングではちゃんと見事に夢をみさせてくれる…そんなコメディが好き、いやそれこそがコメディの王道なのでは、と結構まじめに思うんだけど(じゃあ、ローマン・ホリディはどうなるんだ、って? うーん、鋭い指摘ですね。白状すると、大嫌い!です)…つまり僕の趣味はそもそも、そうとう偏っているわけです。
 でも最初に書いたように、ジュリア・ロバーツがもし、たとえばTクールな侠気Uでもっと押してくれてたらそれはそれで、この結末でもグッときたかもしれない、とも思います。…うーん。やはり、若い女性とは感覚が違うんでしょうね、僕は。

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