信じられるものなんてなにもない。それは事実だ。だけどそう云いきってしまうわけにはいかない。僕達は生きて行かなくてはならないんだ。――こんな危うい足場にひっかかって、かろうじて僕たちは生きている。他人からみればいまにも崩れ落ちそうで、それは刹那いよね。
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