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平中作品の何にそんなに惹かれるの か。考えてみるといくつかの思い当たるフシがあります。本来ならば作品ごとにテーマもストーリーもねらいも違うのだろうから、総括的に述べるのはいささか乱暴かもしれませんが、その一つは物語の純度の高さにあると思います。
それぞれに登場人物がいて、それぞれのエピソードが記されています。けれど、そのエピソードに象徴される、印象的な出来事は誰の身の上にも起こりえる、ある種普遍的な次元に純化されており、そのコトが読者に「私の」物語である、と感じさせるに至っているのではないでしょうか。
また、テーマにかかわらず常に上品な軽さを感じさせる、音楽的な文体も一役買っていると思われます。
これらの要因により、平中作品は非常に透明度の高いモノになっていると考えます。だからもしかすると、平中作品は読む人それぞれによって、感じる色や温度がちがうのかもしれません。
情景の描写が綺麗なこと。ありきたりの街並みが、平中マジックにかかるとキラキラと光るエフェクト をかけたように見えてきます。
もちろん、出てくる女のコがどれもこれもとびっきり「かあいい」こと。男性読者としては垂涎です。
そしてなにより、作品の湿度が絶妙なこと。これについてはうまく云えないのですが。山際でありながら、海も近い、という神戸独特の空気感はやはり大きく影響しているのではないでしょうか。必ずしもhappy endingではないけれど、読後には半分泣きが入ってしまうけれど、それでも 、包み込まれ、励まされる気がします。平中作品を読んだ後の私は、きっと泣き笑いのような表情を浮かべているに違いありません。この湿度が「底の方がほんのり暖かい寂しさ」を醸し出しているのだと考えます。そして「底の方がほんのり暖かい寂しさ」は、平中作品を一貫して感じられるものであり、もしかすると平中作品にとって永遠のテーマなのかもしれないと感じます。それがたとえ、『ゴー・ゴー・ガールズ』のようなエンタテインメント色バリバリの一冊であっても。
長くなってしまったのでついでに書くと、私はエッセイも好きです。『シンプルな真実』 は名著であると今でも信じて疑いません。今読んでも、ちっとも古くない。『ミラノの犬〜』 はいわずもがな。
かわらぬご健康と今後のますますのご活躍を心からお祈り申し上げます。冗長なご挨拶になり、申し訳ありませんでした。*2005.5.14*
Mr. K.Hayashi(Favorite doll: 彼女from『4月の海辺へ、ペニィ・ローファー』〜『それでも君を好きになる』 収録)
はじめまして。平中さんのホームページの存在は以前から存じ上げておりましたが、メールを出せずにおりました。(お話ししたいことがたくさんありすぎて、いつも「私にしか出来ない順番でことばを並べる」ことができず、途方に暮れてしまって断念していたのもあります…。他のファンの皆様の文章も素敵過ぎるし…。)
初めて平中さんの作品に出会ったのは、私が小学校6年生の時 でした。兄の持っていた雑誌に新刊本の紹介として出ていた『She's Rain』を親に買って来てもらったのが最初です。(正直、表紙の絵 がかわいらしくて、それまで私が抱いていた「大人が読むハードカバーの本」の概念を覆し、興味から選んだのですが)
正直、読んだ後も、その頃は???といった感じでした。その後2・3年経って、改めて読み返し、『She's Rain』の登場人物たちと年齢が近くなってきたせいか、ものすごくせつなくしみこんで、「今までこんな作品をないがしろにしててごめんなさい!!」と罪滅ぼしのように(?)平中さんの作品を探し回り、買い漁って 現在に至ります。
自分が大学生になり、遠出もするようになり、何度か神戸にも行きました。当時のBFのご実家が平中さんの母校の前の住宅地にあり、遊びに行く度いつも周辺を散歩(私がこれまで知る限り、大好きな「散歩」にもっとも適した場所のひとつです。)しながら、平中さんの文章に出てくる「気持ちがほっこりする」というのが理解・実感出来、よく一人、実際「ほっこりするなぁ」と口に出してみてはニヤニヤしていたものです。
それまで平中さんの作品を読みながら、街の人なのにどうしてこんなにも自然の ――(ただ当然そこにある 、登場人物たちの周りを取り巻く風景景色としての街や海や木立、街頭の並木すらも 含めた自然)――のどかさ、すがすがしさ、静けさ、太陽の、空気の温度、肌に触れる風の、雨の感触 を 、こんなにも繊細に思い浮かべさせることができる文章を描くことができるのかと不思議に思っていたのが、平中さんが過ごされた土地を訪れて 少し分かったような気がします。
平中さんの作品 ――繊細な、景色と登場人物たちのこころの動きが織り成す物語り ――を読んでいると、なんだか不思議といつも「絵本」を読むときの感覚を思い出します。
最小限のことば、最小限の情景画で1つの世界、物語りを伝える、「絵本」と言う作品群を私自身とても尊敬していますし、「百聞は一見に如かず」であるところの『画』の助けを借りずに、ことばで世界を表せるという点で平中さんの作品は「絵本」を越えたものでありますが。(たとえば、「麗しのUS」 の「ミツバチの羽音一つしない午後…」のくだりなど、葉祥明氏あたりの淡い画が浮かんでくる感じです。)
平中さんの作品世界には、「ノスタルジィ」や「せつなさ」といったことばでは片付けられない、ひとのこころの奥底にある、プリミティブな感情を刺激するものがある、というか、ひとの記憶の奥底にあるずっと忘れていた何かをふと呼び覚ます「鍵」の重要な要素が、含まれている、というか。
私の場合、その『刺激するもの』や『鍵』が、「季節」や「風景」 と密接に結びついているのかもしれません。誰か他の「ひと」であったり、「ことば」であったりしないあたりが、「プリミティブ」に通じているのかもしれません。(たとえば、「GoGo Girls〜」 の中で、依然肌を刺すけれど明らかに8月とは違ってしまった9月の日差しの中、居心地悪いおまけのような夏休みをオンナノコ達と遊んで過ごす彼らを見ていると、何故か、子供の頃感じた「心細さ」に似た感情が思い出されてきます。)
私が平中さんの作品に惹かれてしまう理由を何とか説明しようと思うと、こんな風にしか言えなくてもどかしいのですが。
今回やっとメールを書き始めることが出来ましたが、ずっと平中さんに言いたかったこと、それは、平中さんご自身にお会いしたことはないですが平中さんの知らないところで、発表される作品を楽しみにしながら(「ちゃんと」とは言い切れないかもしれないけれど)一緒に歳を重ねてきたこと、それをお知らせしたかったのです。
かつて小学校6年生だったわたしも26歳という、あの頃想像もしなかった年齢になってしまったように、これからも、みんなと、逆らいようがない時間の流れの中を臆することなく歳を重ねていきます…。*2002.8.15*
Miss. S.Yoshida(Favorite doll: 彼女from『8年ぶりのピクニック』〜『それでも君を好きになる』 収録)
平中さん、こんにちは。「ポケットの中のハピネス」 を拝読しました。
ご本を書かれたご本人に感想を申し上げるなんて、とても恥ずかしいのですが、けれど読み終わっていちばんの思いはやはり平中さんに最初にお送りしたいと思って、メールいたします。
刊行前にメッセージ で「『麗しのUS』がとくに好きだという方には、もう1冊お気に入りが増えることになるのでは」と書かれていたので、それは私のことだ わと、とっても楽しみにしていました。けれどあの可憐な本のページをめくり、読み進んでいくうちに思いました。
あ、しまった。ただひらひらと楽しみにしていた私は甘かった。そうだ、この痛み、平中作品を読むとこの本物の胸の痛みがおとずれるということを、私は忘れていたって。
私が『麗しのUS』 をいちばん好きな理由も、この胸の痛み。本物の痛みのためです。
「ポケットの中のハピネス」という1冊の愛らしい短編集を読み終わって暫く、私は泣きましたよ。それは「みづき」 を読んで流した涙とはまた別の涙です。女のコのこころのもっともふかいところからあふれてくる涙です。もう完全にknock outされちゃいました。
単行本未収録短編集ということで、私の手元には本になった平中さんの書物しかないので、どれも初めて読むものなのだなと思っていましたが、そうではないものもあってびっくりしました。それと時を経てこの本がやってきたこともとても幸福なこと です。だってファンにとってのまさにミッシングピース がこんなに可愛らしいかたち にまとまって2002年の今、手元に届けられるなんて! 再会した愛おしいものがたりたち 。そしてなにより驚いたのには気持ちに時差がないこと。二十歳の時に読んだ気持ちとそのまま同じ気持ちが甦ってきたこと。これはとてもうれしかったです。自分の中に失われていないものが確認されてうれしかったです。(もちろん少し大人になって新たに思うこともありましたよ。「アップル・オヴ・マイ・アイ」を読んで、「ああ、結婚してよかったな!」とか(笑))
帯のことばの通りに“あの日の私がここにいる”でした、この本を読んでいる間。あの頃のあの感じ(といってもそれはそれぞれ私だけのものですが)だって思った。そして胸が締めつけられた。
この本が平中さんの“青春譜”といえるなら、すなわち私達の青春譜 でもあるんです。
だって男同士なら一晩中でも遊んでいられるのにさ/どうして女のコだと抱いちゃうんだろう?
この一節にはかなりやられました! 名言です。
こんなこといってる男のコ、向こうにまわして私達渡りあってたんだあと懐かしいやら可笑しいやら情けない (?)やら・・・(「まぬけな僕ら」)
噂の、「ポケットの中のハピネス」。これってとても短いけれど平中さんの世界をぎゅっと凝縮させてあるというか、どこまでも平中さんらしいというか、そういう作品ですよね。
「アップル・オヴ・マイ・アイ」・・・そうそう、私この作品、当時何度も何度も読み返して「スタイルなんて気にしないなどというほどスタイリストではない」とは?とか 既に口説いている声 とは? なんてぶつぶつ考えていました。当時の私にはちょっと大人っぽくてわからないところがあったんですが今読むとすべてがとってもすんなりとしっくりとそしてかわいらしくて一層好きになりました。野生時代(懐かしい!)をいつのまにか手放してしまって、長い時間が経って忘れてしまっていたのですが、再会できて本当にうれしいです。もう、絶対に忘れたりしませんから!(笑)
そして「恋風恋歌」 。実はこちらの1編をいちばん楽しみにしていたんです。
現在の平中さんのいちばん面白いと感じる文体で、というようなことをおっしゃっていたので
どんなものなのだろうと期待していたのです。すごく自然で、かつ読みごたえ があり、すてきな文章でした。このような感じで書かれた平中さんの小説をたくさん読みたいです。
早くも新作が読みたくて堪らなくなっています 。ファンって勝手ですね。
平中さんが書きたいことを書きたいように書かれた作品を読むことが私の幸せです。
いつまでも待っていますから、いつまでも届けてください。
思うままに書けず、長くなってしまいました。
うまくことばにならないのですが平中さんの小説が与えてくれる感動はいつも
恋する気持ちのいちばん深くて静かで美しい、湖のようなところを揺さぶるのです。
すてきな小説をありがとうございます。
お体にお気をつけて、どうぞごきげん麗しくお過ごし下さいませ。*2002.
5.28*
Mrs. 三身志帆(Favorite doll:彼女 from『麗しのUS』 )
まずは、お誕生日おめでとうございます。今年1年が、悠一君にとって、素敵な年になりますよう、心からお祈りします。そして、また、素敵な作品を、どうぞ私達に送ってくださいね。
「愛のことば」 、読みました。紀伊国屋さんに予約して、電話がかかってきたときは、喜びいさんで受け取りに行きました。予約は、2冊しました。娘が大きくなって、渡したい人ができたときにも渡せるようにって買ったんですよ。でも、それまでに、お友達とかにプレゼントしてしまうかもなあ、なんて思っています。
家まで待てなくて、地下鉄に乗ってすぐ読みました。谷口さんの絵とともに、心にひだがあるなら、それにすうっと添って、寂しいところをうめてくれる、そんな感じがしました。読んだ後、心が清らかになった気がして、また初めから読み返しました。私にとっては、なんか懐かしい感情が呼び返された、そんな思いがしました。ああ、私も結婚する前、こんなふうに思っていた。今、日々の生活を共にする中で、こんな感情をもっていたこと、忘れていたなあ、と思ったのです。そのうちに、ティーンの頃の恋愛や、親への思いなど、いろいろな愛が、私の中で鮮明に感じられ、確かめられました。私が一番好きな、シャガールの「緑の恋人たち」という絵があるのですが、今回の表紙の配色がそれと重なり合い、私の中では、「ことば」はもちろん、お気に入りの絵本になりました。
悠一君の小説を読むと、いつも美しい世界にいざなわれるのですが、今回の絵本も、私をやさしい気持ちに導いてくれます。余計なお世話と、嫌がられそうですが、悠一君に愛する方がいるなら、その方とのご多幸をお祈りしたい、そんな気持ちにもなったのですよ。
何回も読みたい、何回も読める。そんな絵本だと思います。素敵なクリスマスプレゼントをありがとう。悠一サンタさんへ、心から感謝しています。また、メールをするかもしれませんが、どうぞ良いお年を。今年もいろいろありがとうございました。*2001.
12.21*
by ひろりん--"Mrs.Hiroko W." , our Club Member
このWebに来ている皆さんへのひと言
平中クンの作品は、女性向けだと思われいる方が多いようですが、
実は、チャンと恋愛している男性にとって一番共感できるモノだと思います。
食わず嫌いの人!一度読んでみましょう!!(最近は、エッチ関係も充実しているようですし!?)
Mr.Y.W.Saito (Favorite doll:リカちゃん from『Go! Go! Girls (swing-out Boys)』 )
初めまして、岩永早代(24歳・女)です。平中さんの作品との出会いは、家の近くの図書館でした。1・2ヶ月してからまた同じ本を借りたのを覚えています(レイコちゃんの本でした)。それからはしみじみとした気持ちで追いかけつづけています。読んだ後で、「とりあえずへやのそうじでもしようかな?」という気持ちになるのがいいところ。
最近女の子の友達の間で、「ねぇ、りんごすき?」という質問がはやりました。その質問を、出し抜けに男の子にするわけです。
ぱたーん1.「すきやで。でも何でそんなこと聞くん?」
ぱたーん2.「?何でそんなこと聞くん?なんで?なんで?」
そのたもろもろでした。単純に「すき」か「きらい」だけを答える人はいない、という結論でした。
で、そのとき思ったのは、平中さんの作品の中の「僕」もしくは平中さんだったら、ただ「すき」か「きらい」のどちらかを答えてくれそうだな、ということでした。うまくいえませんが、そうだと思いませんか?
Miss 岩永早代(Favorite doll:彼女 from『麗しのUS』 )
平中悠一関連ページを紹介します!
最近どーしてるのかなーと思ってたら去年あんな素敵でゴージャス、素晴らしくスィートな長編をいきなり発表してくれちゃってるし。そして今度はホームページ。本当は佐野元春さんのページを見ていたのだけど、こっちへ飛んできてしまいました。実はぼくもホームページ を持っている のですが、そこに『Go! Go! Girls(Swing-out Boys)』についての文章などを発表しているのです。http://www.bekkoame.or.jp/~piper/ABC3/REVIEW/GOGO.HTMLをご覧下さい。ちなみにその文章は、ぼくが作っているフリー・ペイパーで発表した物です。追伸:好きな女性はたくさんいるので今日現在のfavoriteです。(だから名前に日付入りです)
Mr.麻井良彦 @96.6.11(Favorite doll: 彼女from『8年ぶりのピクニック』〜『それでも君を好きになる』 収録)
文庫化されたEarly Autumnを、読みました。ここ2週間ほど熱があり、そんななか手にとってみました。懐かしいような気がしなくもないが、この気分は『今』でもあるような気がして、「うーん」と1人、咳をしながら、うなっておりました。感想だかなんだか判らないものを、自分のページの書評?コーナーに載せてみました。コーナー名はWashing Machine Selection といいます。洗濯をしている間に読んだ本の感想をまとめたページです。
Miss 金崎直美(Favorite doll:レイコ from『Early Autumn』 )
解釈と鑑賞
ぼくにとっての平中作品ってのは、ちょうどリアルタイムでいっしょに成長できるのが楽しみです。例えば次の作品で高校生が主人公だとしても、それは、彼自身思い出の中でかかれるものなんだろうから、僕らのような30代のものでも、共感できたりするわけで、ティーンズ小説って言う表現で、ややもするといわれるのはちょっと?てなかんじです。作品の中では『渚――』とか『ピクニック』みたいな短編でも風景描写と心理描写がしっかりかかれていてそこに、なにか、ほっこりするものがあるものが好みですね。たぶん長編でもそれは書かれているんだけれども、ながいぶん忘れてしまうのか、『Go! Go!』なんかでは、この章が好きだなあとかそんなノリになってしまいました。震災が起きてしまって昔の神戸の思い出にひたりたいときは、読みたくなるのが平中作品だと思ってます。是非これからも自分だけの思い出にひたっていないで、それを解放してやって下さいね。
Mr.dolce-vita(Favorite doll: 彼女from『8年ぶりのピクニック』〜『それでも君を好きになる』 収録)
はじめまして。平中君と同い年の一ファンです。大学の一回生のとき“She's Rain”を読み「わかる、わかる」と共感してから、本屋での追っかけをしています。今までこのホームページはいつものぞくだけだったのですが、今日はドキドキしながらの初メールです。
悠一's文学を読むと、一つ一つの言葉がこだわりをもって選ばれているという感じがするから大好きです。その一つ一つの言葉で美しい世界ができるから、毎回ドキドキしながら読んでいます。官能的な表現 が結構多いのも、魅力です。
「鶴の恩返し」で鶴が1枚1枚自分の羽根を抜いて美しい反物を作ったみたいに 、私は、平中作品は、悠一's美学でO.K.になった言葉たちが綴られているように思うんです。だから、ファンの人たちも「美」に関心が高かったり、今までのその人の美的な体験(それは、どうも恋愛)について語ったりすることが多いんじゃないかなって思います。人によって美しいと思うものは微妙に違うけれど、だからこそメッセージボードを見るのは楽しいね。また、ちょこちょこのぞきます。
札幌は、今が紅葉の一番綺麗なとき。紅葉の美しさに見とれながら、『アーリィ・オータム』のことを思ったり、平中君が北海道を舞台に小説を書いてくれたらいいなあなんて勝手なことを考えたりしています。それでは、また。お元気で。
ひろりん -- "Mrs.Hiroko W."(Favorite doll: 彼女 from『8年ぶりのピクニック』〜『それでも君を好きになる』 収録)
『セクシャルな描出に関しては、僕は基本的にボーイズ狙いで書いてるから、女性のなかにも娯しんで読んでくれるひとがいるととても嬉しいです。ボーナスをもらったみたいで。
今月は他にも、既婚の方からのメールも多かったのですが、セクシャルな場面の面白さについて言及して下さってる方が多いですね。やはり、大人はサバけてる、ってことでしょうか?( ; 』
こんにちは!めっきり秋めいてきましたね。やっぱりこのシーズンになると「Early Autumn」 が読みたくなります。 「She's Rain」のex-storyにあたるこの作品、ユーイチ&レイコの出逢いから親密さが増していくまでの様子が、深まっていく秋の気配にシンクロしていて、とても好きな作品です。なかでも特に印象に残っているのが、ふたりでおしゃれしてコンサートに向かうシーンと、物語の最後の最後、レイコがヒツジの鳴き声をやってみせるところです。
わたしの感じたことが、平中さんの描きたかったことをきちんと汲んでいるのかどうか自信はないのですが、レイコがあの場面で何度も何度もヒツジの鳴き声を真似するシーンがなかったら、あの秋の夜は、ふたりにとってちょっぴり肌寒すぎたんじゃないか、あの描写がニット1枚分(!)くらいにふたりをあっためる役割をしてくれたんじゃないか――読み終えるたびに、いつもそう思っています。肌寒さから解放されたのに、思わずしてしまう身ぶるいみたいな、切ない気分と幸せな気分が入り混じったようなイメージというか何というか…。
つい先日、何度目かの再読をしたので、ちょっとでも感想めいたものをお伝えできたらと思い、mailしました。もう10月も終わりです。あの素敵な仲世さんとのコラボレーションによるクリスマス絵本 を開く日も、きっとあっという間に来るんでしょうね。
by Miss Junko Konishi , our Club Member
文庫になって初めて『それでも君を好きになる』 を読みました。(ごめんなさい・・・)
読み返すのではなく、平中クンの本を読むのは久しぶりだったので、ひたってしまいました。やっぱりいいですねえ。とっても、せつない気持ちになりました。特に、「4月の海辺へ、ペニィ・ローファー」の「彼女」のセリフ、「―せっかく男のコと付き合うんだもの。そのコと付き合うことで、ひとりよがりじゃなくなって、あたしの全てがOKになって。そうじゃなきゃ何で男のコなんかと付き合う必要があるっていうのよ?」っていうの、ほんとに共感しました。平中クン、なんでそんなに女の子の気持ちが分かるの?という感じです。
私の彼はそこのところイマイチ、分かってくれないので、今度試しに、一度平中クンの本でも読ませてみようかな?と思っています。ではまた。
Miss 木村彩子(Favorite doll:レイコ from『She's Rain』 )
「それでも君を好きになる」
タイトルがもう切なくて泣きそうになる。
恋に落ちて、でもそれがうまくゆかない時、様々な理由をつけて相手を嫌いになろうとしたり諦めようとしたりするけど、「それでも君を好き」という気持ちは止めらんなくて、でもさあ…、ってなそういうじたばたした想いがきゅってなってるタイトル。
「簡単な事さ。女の子なんか好きにならなきゃいいんだ」
って台詞が痛い。なんで思考がシンプルな癖にツボをつく事言うかなー、平中作品の
男のコらは。いや、シンプルだからこそ、か???
平中さんの小説はどれもキレイな水を飲むような気持ちのいい文章。
熱狂的に「好きだー!」とゆうのでなく「いつもそばにいてね」な本。
お天気の公園で昼寝したい時、肩貸してくれる男友達みたい。
あ、でも「ギンガムチェック」 は、お洒落する気力萎えまくりな時の特効薬(笑)。
Miss 織(Favorite doll:レイコ from『She's Rain』 ) http://plaza23.mbn.or.jp/~saorin
こんにちは。風邪でダウンしていた時にもうこれ以上は眠れないくらいよく眠って、何か読みたいと思って今回読んだのは“8年ぶりのピクニック”でした。平中さんの作品はみんなとても好きなのですけれども、そのなかでもお気に入りがあって“8年ぶりの・・”はそのうちのひとつです。彼女が彼に今度会う時はこうありたいって想像してたのに・・。のくだり。ああそうよねそうよね!という感じ、です。思い出すのも辛かった失恋をしてしまって、そのあと当分いいわ、のつもりでいたのに、あいたーいと思う人がいつのまにかできたんです! 1年も会っていないし現実的に考えたら彼の大切な人にはなれないと思うけど、次、会った時にこんなにかあいいコだった?くらい(くらい、なんて軽く言えませんね)思わせたい! でも私、いじっぱりだから「好き」なんて態度、絶対ださないんでしょうけれど。。。
それから、優しくて、すりガラスみたいなイメージの彼女に憧れます。フロストって言った方があうかしら。これは私の意見なので、そんなつもりじゃないんだったらごめんなさい。読むといつも 気持ちよく(説明出来ませんが素的な気持ち)でもちょっとだけせつない(?さみしい)気持ちにもなります。
Miss atsuko ishii(Favorite doll: 彼女 from『8年ぶりのピクニック』〜『それでも君を好きになる』 収録)
『とても嬉しい感想です! 実は、その気持ちを、ひと言で表せる言葉があります。『サウダージ』です。
ボサノヴァファンのみなさんは、ほんとうによくご存じの言葉でしょうが、ポルトガル語です。英語のソリチュードと見た目はたしょう似ているのですが、この言葉にはやや、英語でいうと「ミッシング」の色彩がはいっているようです。
つまり、たとえばお祭りを考えて下さい。
お祭りがあってすごく楽しかった。お祭りが終わって、すごく寂しい。
でも、だったら、最初から、お祭りなんかなかったほうがよかった!とは思わないでしょう? 寂しいけれど、お祭りがあって、それはそれで幸せだった...と思うでしょう? このアンビヴァレントな寂しさが、サウダージなのだ、と僕は理解しています。
サウダージ。――少なくとも、僕が小説で一貫してやろうとしていることは、ポジティヴ・ネガティヴという数直線上からはいくぶんはずれた、その種のシンプルな数直線上では捉えることのできない、そんなふしぎな感情をつかまえることなのかもしれない…近頃、とみにそう思います。
「底のほうがほんのり暖かい寂しさ」 です。』
こんにちは。随分久し振りでお便りいたします。今日は『8年ぶりのピクニック』 の感想?を送らせて下さいな。実は最近発見 したのですが(笑)この『8年ぶり〜』は私、かなり好きな作品なのです。といいますのも、この本を手に入れてからなぜか何度も何度も読み返してしまう作品の一つだからです。平中さんの作品はどの作品も何度も何度も読んでしまうのですが、この『8年ぶり〜』は特になんです。
それで、ずっと心の中につぶやいてしまう彼女の言葉 があって、それは「だけどどうだっていいの。そんなこと、私の中にあるものはみんなガラクタみたいなもの だしね」という言葉なのですが… その「ガラクタ」という言葉が随分私の心の中に引っかかり続けていたのです。「ガラクタってなんだろう?」ってずっと 思い続けていたのです。そして、自分の中にある「キラキラ光る宝物のような物」を潔くガラクタと言ってしまえる彼女に、私自身との距離を感じると同時に羨ましさをも感じていたのです。「ああ、私もそんな風に自分の中にある自分だけの宝物を『ガラクタ』と言ってしまえたらどんなにかせいせいするだろう に…」と。
私には子供が二人いるので、つい子供を通して物事を考えたり、見てしまうのですが、子供って本当に毎日『ガラクタ』ばっかり拾ってくるのですよ。何かのビンのふたやら、錆びた釘やら、石ころやら…でも子供ってそういうものを、当たり前ですが『ガラクタ』だなんてこれっぽっちも 思っていないんです。それはまさしく『宝物』以外の何ものでもないのですね。そんな宝物を大切にしている姿は、大人の私なんかから見るとかわいらしく思えたり、時としてはおかしくさえ思えたり…でも、本当に大切にしまいこんでいたりすると、その子供の心を思うと、こうなんて言うのでしょう?「胸を打たれる」のです。ああ、私も こんな風にばかばかしいガラクタを大切な宝物のように思っていた頃があった…でも、そのガラクタはガラクタだったかもしれないけれど、けして今となってもガラクタなんかじゃない…と。そう思うのです。『8年ぶりのピクニック』の彼女は自分の中の自分だけを楽しませてくれるガラクタを確かに「ガラクタ」と言ったけれど、でも本当のところでそれはけして「ガラクタ」なんかじゃないと思っていたのではないかしら?と、最近になってふとそう思うのです。
子供から少し大きくなると「なんだよ〜こんな物、ただのガラクタじゃないの?」なんて憎たらしい事を言うようになるのですが(上の息子が妹のガラクタをそう笑います)大人になると自分の中でピッカピカに光っていた物が他人から見たらただのガラクタ だと気付くのですね。そして、「な〜んだ、ガラクタだった。何を私むきになってたのかしら?」なんて思って、へへへ …なんて笑ってしまうのです。あるいはもっと、誰から見てもダイヤモンドの様な本物の宝物を手に入れたいと躍起になってしまうのでしょうが、私はずっとこの『8年ぶりのピクニック』が心に引っかかっていて 、誰から見てもダイヤモンドというすごい宝物をもつ人も確かにいるかもしれないけれど、そんなことは本当のところ大事な事ではないのではないかしら?とそう思い始めています。
確かに彼女が言ったように「私の中にあるものは私以外の人からはガラクタのような物」なんだと思うのです。でも、それは私にとっては外から光を当てなくても光る物なんでしょう? それが大事な事で、それがすべてじゃないのかしら?とも思うのです。きっとそれはその人がその人であることの証のような物で、プライド?といってもいいものなのかもしれないな?なんて、そんな風に思ってしまうのは大げさでしょうか? そう思うと「一人の女の子ときちんと付き合うということは、彼女がポケットに後生大事にしまっている、きれいなガラクタのひとつひとつと付き合うこと だ。」という僕の考えは、深いなぁ(笑) と思うのです。
私は大人になりたいとずっと思っているけれど(この歳になってさえそう思い続けているのは、情けなくもありますが)ガラクタはガラクタと分かっても、自分にとってだけはそのガラクタをガラクタと笑わずにいられる大人になる 事が目標!!です。それは『8年ぶり〜』を読んだからこそ生まれた思いです。それを平中さんにお伝えしたくて…
「誰に笑われても構わない 。僕はあのフロッピーを取り戻す」と『ブルー』 の中でカトウツトム 氏が思い返したように。(私あの一文が大好きです! あの一文からぐっと小説が力を持って、スピード感が増して…)
ああ、ごめんなさい。長々とまとまりなく書いてしまいました。もう今日が始まります。どうかこれからも、こんな素敵な小説を書き続けてくださいね。それでは、今日はこの辺で。 *2001 7.7*
by Mrs.山本まゆ子 , our Club Member (Favorite doll:みづき from『僕とみづきとせつない宇宙』 )
文庫本の「それでも君を好きになる」、読みましたよ! いやー、せつないですね。もちろんハードカバーでも読んでいましたけど、改めて読むと、いや、とかく、せつないです。一番せつなかったのは、やっぱり「8年ぶりのピクニック」。ちょうど僕も彼等とおない年くらいでして、高校卒業して、7年になるんです。なんか、わかるんですよね、すっかり変わってしまったすべてのもの…。今なら言える、でも言えない「ことば」とか。数多い(少ない?)平中作品の中で1、2を争うほど寂しいこの作品に力が抜けてしまう、今日このごろ です。
ところで好きな女性キャラってのはありますけど、好きな男性キャラ ってのはないんですか? 世の女性読者は誰がタイプなのか、ちょっと気になるところでもあります。ちなみに僕は「GO GO」 のミチローくん ですね。たぶん同性人気は1番だと…(笑)。(もちろん「僕」をのぞいて)
Mr. ワキタサトシ (Favorite doll: 彼女from『8年ぶりのピクニック』〜『それでも君を好きになる』 収録)
『ゴー・ゴー・ガールズ』 に関して (6件) update:09 10.17
Webを見ていて少なからず、驚いたことがあります。男性のみならず、女性にも「Favorite doll」に「8年ぶりのピクニック」 の「彼女」 を挙げる方が結構いることです。私には割と苦手なタイプだったから。
だって、家がお金持ちで別嬪で、おまけに優等生とまではゆわないけど、コンサバティブでしょ、すごく。(なんか、私もすごくステレオタイプなこと、書いてるなぁ)おんなじ家がお金持ちで別嬪で、主人公の「僕」と小さい頃から家族ぐるみのつきあいをしてても、案外イケイケ(?!、ピクニックの彼女よりはって意味で)で元気のいいリンちゃんの方が、私は全然、好きです。
あと、経済的にという点においては多分全く働く必要などないと思われるのに、楽しそうに働いてるリカコちゃんとか、好きですね。(しかもパパのコネ使って入った一部上場企業みたいなとこじゃないとこが、またいいじゃない)
でも、一番好きなのは「かぼちゃ、come on!」の「彼女」です。
そうそう、私は口説かれるためにオンナやってるのよ。それなのにすっとばして、あんなことも、こんなこともしようなんて、ちゃんと口説いてちょうだい!って私も思ってます。(もうMissじゃないから「思ってました」って書かなければいけないかな)
ああ、でもこう書いてくると、私は自分に似てる子が好きなんだなぁってわかりました。みなさんもそうなのでしょうか。
平中くんは、コンサヴァティブな子も、そうじゃない子も好きみたいなので、ちょっと、安心しました。
(平中くんにとっては、どの子も、大切な愛してる人なのに、よくない風に聞こえてしまったら、ごめんなさい。別に「彼女」のこと嫌いじゃないですよ。やっかみ半分、ちょっと苦手なだけです)
Mrs. ちかえ--"Chikae A."(Favorite doll: 彼女from『かぼちゃ、come on!』〜『麗しのUS』 収録)
『 >私は口説かれるためにオンナやってるのよ。
あっはっは。いい切りますか。気持ちいいですねー。
じゃあ、僕は、女のコ口説くために男をやってたりしててもいいわけだ( ;
>もうMissじゃないから「思ってました」って書かなければいけないかな
結婚というのは、独りだけの男性に、あなただけを、生涯をかけて「口説き続けて」もらうということではありませんか?( ;
ところで、いい機会なので書いておきますが、僕が「貧しさ」についてあまり描こうとしないのは、べつに僕が豊かに育ったからではありません。 アフリカを見なさい、とまではいいませんが、もっと近いところ、僕たちの上の世代、ことに戦前・戦後といった時代をパースペクティヴにおさめれば、僕らがこの持ち合わせの(相対的に)ささやかな「貧しさ」を描くことはとても難しい、下手をすれば微温的な愚痴になってしまうのでは??とも思います。 人は、誰しものその背負う背景を引き受けて、持ち場持ち場で、それぞれに十全に力を発揮していくことができるはずです。 僕たちの先達は、みんな、経済的に豊かになろうとこれまで努力をしてきました。その結果として、今僕たち日本人は経済的には相当豊かです。よかれと思ってがんばって、経済的に豊かになったら、人は「ばか」になった、というのでは目も当てられません。先達の努力はなんだったのでしょう? 経済的な「貧しさ」についておかげさまで先達ほど悩まなくてもいいのなら、その余裕を使ってその先へ!…これが文明の継承・進歩、というものです( ; 』
平中さんの作品に一貫したムード・雰囲気が存在するということは、おそらく読者の誰もが認めるところだと思います。
それが「具体的に何か」といわれたら、いろいろな言葉で言い換えることができるのでしょうが、いまのわたしの中には、そうした言葉のひとつとして「play」が浮かんでいます。
たとえば、『Early Autumn』で、レイコがユーイチの指をつまむシーン。予想もしない突然の「戯れ」は、ありふれたラヴ・シーンなんかよりよっぽど意味深でドキッとさせられます。
たとえば、『僕のヴァイオリン』 での主人公と、彼が淡い想いを抱く女の子。彼はヴァイオリンを、彼女はピアノを「弾く」ことを通じて、もどかしくコミュニケートしていきます。
さまざまに形を変えて現れる「play」のモチーフは、平中さん流の「自分と、自分以外の人やモノとをつなぐための手段」という役割をもって描かれているように思えます。
平中さんの作中の人物たちひとりひとりは、自分たちの心の奥底に潜む‘寂しさ’や‘孤独’に、あまり直接的に向かい合うことはありません。くどくどと自分が寂しいだの、孤独だのと考えるタイプの登場人物は、ちょっと思いつくことができません(笑)。けれど、彼らのふとした仕草や行動の中にそれらがそっとインサートされている、と考えると、やっぱりある種の切なさを感じずにはいられないのです。
そして、英語の「play」における別の語義−−「光がきらめく;風がそよぐ;かすかにゆらめく」。
ソフトフォーカスのかかったやわらかなイメージは、わたしが平中さんの作品に抱くイメージにそのまま重なります。
この次、平中さんの作品を読むときには、今とは別の言葉があらわれるかもしれません。
そのときは、また、お知らせします。
by Miss Junko Konishi , our Club Member
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Last update Oct.17.2009