『文芸』秋季号にプラース著『ベル・ジャー』書評を寄稿。
『若き日の愛読書、プラースの『ベル・ジャー』の新訳が出るということで、書評を書きました。短いものなので、詳しくは誌上でざっと読んでいただければ、と思いますが、あそこに書いたとおり、プラースは僕にもたいへん愛着のある作家なので、新訳が可能なのなら、ほんとは僕がぜんぶ訳してもいい、と思っていたくらいでした。旧訳が既にあることと、『The Bell Jar』という、この卓越したタイトルが、巧く日本語にならないので躊躇していたのですが、こうしてカタカナで出すことができるのなら…と正直、少し残念にも思います。しかし、これはやはり女性が訳すのが順当な作品かもしれませんし、キジも鳴かずば撃たれまいという話もありますね(笑)
この作品がどうすばらしいか、は文芸の原稿と重複しますのでくり返しませんが、英語で読むのはちょっと、という人は、いい機会ですので読んでみて下さい。アメリカ文学に関心のある人でプラースや『ベル・ジャー』を知らない、という人はあまりいないでしょうが、まだ読んではいないという人がもしもいたら、テクストもあわせてお薦めします。決して難しい英語ではありませんし、邦訳のほうは僕はまだ読めていないのですが、テクストなら、もう1行目からプラースの独自の感覚、きらきらとした文体に一気に引きこまれます。シリアスな小説だ、ということは梗概をご存じの方なら説明無用でしょうが、同時におしゃれで愛おしい小説でもあります。ピンとこないという人もいるかもしれませんが、そういうことは、きちんと両立できるもの。と本作を読めば判るはず( ; 』*'04.06.18*
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